エンタープライズ サイバーセキュリティにおける Bitdefender社のAIへの取り組みと先進性

　Bitdefender社は2008年に世界で初めて AI をサイバーセキュリティに採用し、製品にAI を組み込むことで、新しい未知の脅威を予測して阻止することに成功しました。これは現在AIをうたうセキュリティベンダーが、まだ設立もされてなかった頃のことでした。

　特に2017年に全世界150カ国を襲った、未知の脆弱性を利用したWannaCry ランサムウェア攻撃を、その３年前の2014 年に敵対的 生成AI を開発して将来の脅威として予測しており、攻撃開始時からアップデートなしにブロックすることに世界で唯一成功して、Bitdefenderの底力およびAIのその可能性を広く知らしめました。

　とはいえサイバーセキュリティでは万能なアプローチなるものは存在しません。そのため大規模で多様な機械学習 (ML) モデルを、非 AI テクノロジーと統合し、現在の様々な課題に効率的に対処しています。確立された機械学習および AI アルゴリズムに限定することなく、遺伝的アルゴリズムによる自己訓練と淘汰、生成的敵対ネットワーク (GAN) を使用した将来の脅威への対処も行っています。

　さらにBitdefender社は、サイバーセキュリティにおけるAI進歩の形成に、オープンな研究を通じてこのコミュニティに貢献しており、これまでに70を超える学術論文が発表され、50 名の研究者が欧州の大学で教鞭を執り講座を提供しています。また他の研究者支援のため25,000のAIエージェントを公開するなど、オープンなコミュニティへの貢献も行っております。

イノベーションの歴史

2008年　マルウェア検出用の機械学習アルゴリズムを開発
2011年　ノイズ（誤検出）低減アルゴリズムに採用
2014年　検出率向上にディープラーニングAI アルゴリズムを使用
2017年　ローカル動作可能な調整可能ML検出エンジンHyperDetect搭載
　　　　　→WannaCryをアップデートなしで検出した唯一の製品（モデル開発は2014年）
2017年　カスタムMLモデルによるファイルレス攻撃の検出
　　　　　→欧州委員会（EC）より「Key Innovator」企業に認定
2020年　EDRにAI技術を導入してアノマリー防御層を構築
2021年　XDRにAI技術を導入して、ネットワーク、
　　　　  クラウドなど非エンドポイントまで包括する相関解析能力を導入